大きな挫折をした時や、周りと比べて自分のことを惨めに感じる時など、人生やり直したいと思うことはありませんか?今回は、そんな悩みを持つ方に向けたメッセージです。僕自身も司法試験に挑戦するも合格できずに無職になったり、挫折を経験しました。そんな経験から今考える「人生のやり直し方」について、お話しします。
大きな挫折と向き合う、時には逃げる。
例えば、挫折って?
早速ですが、皆さんにとっての挫折って何ですか?高校や大学受験で不合格になったこと。就職活動で失敗したこと。資格試験に挑戦して、合格できなかったこと。周りの友達、職場の同僚と上手くいかなかったこと。会社を首になったこと。精神的に辛くて、引きこもりになってしまったこと。
挫折と一言で言っても、捉え方は人によって様々です。ただ、みんなに共通なのは、心が痛いこと・不安なこと。大切なのは、なぜ自分の心がそれほど乱されるのか、原因を突き止めることです。
挫折した時の主な心理状況
- 失敗によって、劣等感を感じている。
- この先の人生を不安に感じている。
- 周囲に迷惑をかけたことを申し訳なく思っている。
自分の心理状況を客観的に見ることができれば、傷の癒し方も見えてきます。
頑張らなくていい。時には逃げる。
原因を客観的に見ても心の乱れが治らない時、そもそもそれに向き合うこと自体が辛い時。迷わず逃げましょう。僕は、人の行動や心理について考える時、まずは本能から考えるようにしています。なぜなら、人間は理性の生き物ですが、やはり動物は動物。自分の生命維持・身体の安全のために、必ず本能が働いています。その上で、理性でコントロールを加えて、人間社会に適応しているのです。
ですので、理性で受け止められないような出来事に出会ったときは、本能に任せるようにしましょう。体にウイルスが入った時には高熱が出るように(発熱は、体がもっている白血球が病原体と必死に戦っている状態)、大きな精神的ダメージを受けた時にはその現実から目をそらしていいんです。これらはどちらも、本能による自己防衛です。
基本的には、時間しか解決してくれない。
僕の持論では、嫌なことは時間が解決してくれますが、逆に言うと、ほぼ「時間しか解決してくれない」と思っています。時間が和らげてくれると言った方が正確でしょうか。
ですので、しばらくの間は、目を逸らしましょう。これも人間の本能で、「そろそろ何かやらないといけないな」と思うと、何かはじめようとそわそわしてきます。そのサインを見逃さないでください。
残りの人生の中で、今日が一番若い日
時間に癒され、少し前向きな気持ちが出てきた時に、次のチャレンジに移りましょう。その時に邪魔をするものがいくつかあります。
- 自分にはできないんじゃないかという不安
- 「君には無理だ」と言う周囲の声
- 始めるのが遅すぎるのではないかという不安
自分にはできないんじゃないかという不安
これも本能から考えれば、理解できます。「人には常に、現状を維持しよう」という力が働いています。これを、現状維持バイアスと呼びましょう。
本能について考えるために、原始時代を想像してください。私たちの遠い祖先が、狩猟や採取をして暮らしていた時代のことです。今住んでいる場所で、最低限の生活(食事)ができている時に、山の向こうの新しい世界に家族ごと移動することはできるでしょうか。難しいと思います。移動すれば、今よりももっと肥沃な土地があり、獲物も獲れるかもしれません。でも逆に、そこにあるのは何も作物が育たず、獲物もいない土地かもしれません。その時に発生するのが、現状維持バイアスです。今が、生命・身体に危険のない状態なのであれば、わざわざリスクを取らず、現状維持を選択しやすいのは、本能から考えると自然なのです。
ですので、あなたに必要なのは、この現状維持バイアスを知ることです。これを理解していれば、「新しいチャレンジに対して不安なこの気持ちは、現状維持バイアスなんだ」ということを理解することができます。これさえ理解していれば、あとは理性に基づいて、挑戦するかしないかを判断すれば良いだけです。
「君には無理だ」と言う周囲の声
あなたが何かにチャレンジする時、必ず「君には無理だ」という声が上がります。これにも必ず理由があるので、その声の真意を理解しましょう。
あなたのことが羨ましいから。害を被るから。
時には、あなたの挑戦を羨ましく思い(言っている本人は気付いていなくても)、このような発言をする人がいます。また、あなたの挑戦によって害を受ける人も、このような発言をすることがあります(例えば、あなたに会社を辞められては困る上司など)。こういった人たちは、あなたにとっての本当の意味での大切な人ではないため、見極めるようにしましょう。
あなたのことが本当に心配だから。
こちらの方が厄介です。本当にあなたのことが心配で、チャレンジを止めようとする人もいます。代表的なのは、やはり親ですね。恐らく、誰よりもあなたのことを考えての意見ですし、それを無視することもできません。
ただ、これはあなたの人生です。いくら親の意見とはいえ、無条件で受け入れることは、あなたの人生に対して無責任です。あなたの人生を選び、大切にできるのは、あなただけです。周りの人の意見にも現状維持バイアスがかかっていることもあるでしょう。本当に、周りの意見の方が客観的には安全でも、あなたが望む人生と異なるのであれば、それを受け入れたとしても結局あなたが幸せになることはありません。それをあなた自身が、そしてあなたのことを大切に思う周囲の方達が本当に望むでしょうか。
始めるのが遅すぎるのではないかという不安
これは誰しもが思うことです。30代の人から見るれば、20代のうちにもっと勉強しておけばよかったなと思います。でも、40代の人から見れば、30代から勉強を始めていれば、今もっとできたのにと思うでしょう。スキルアップなどの自己投資、複利によって長ければ長いほど運用利益が得られる株式投資なども。早く始めていなかったことで、逃したもの・失ったものがとても大きく感じてしまうことも事実です。
でも、5年後のあなたが見れば、「5年前のあの時始めていたらよかったな」ときっとそう思います。「残りの人生の中で、今日が一番若い日」この言葉が一歩踏み出す勇気になります。
さあ、何からはじめよう
- 過去の失敗を克服して、今度こそ成功させる!
- 過去の挑戦を活かしつつ、別の挑戦をする」
- 過去の挑戦とは全く別の挑戦をする!
「過去の失敗を克服して、今度こそ成功させる!」を実現できれば、過去の失敗はもはや失敗ではなくなります。
「過去の挑戦を活かしつつ、別の挑戦をする!」を実現できれば、過去の挑戦✖️新たな挑戦のかけ算で、あなたの価値は飛躍的に高まります。
「過去の挑戦とは全く別の挑戦をする!」を実現できれば、全く新しい気持ちで、次のチャレンジができます。しかも、全く意味のない過去の挑戦はありません。次の新たな挑戦においても、過去の経験は必ずいかせます。
ここまで来ても、まだ悩んでいます・・・。
そんな人もいると思います。自分にはできないんじゃないかという不安、「君には無理だ」と言う周囲の声、始めるのが遅すぎるのではないかという不安・・・当然あると思います。
でも僕はこうも思います。皆さん、実はやりたいことはもう決まってるのではないですか?意識できているか、まだ無意識の中にあるものか分かりませんが、あなたのやりたいことは、あなたの中にあります。
時には本能に従い、そして時には本能を理解し行動に移す。そんなあなたの人生を少しでも後押しできれば、嬉しく思います。